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夏合宿A

山域:大雪山(北海道)

期間:8月10〜8月21(予備日4日) メンバー:三回生 加藤 段ノ上 二回生 長坂 野見 南 一回生 松尾 松浦

今回の合宿で踏破した山は北海道大雪山系。 初の飛行機で行く初の北海道に高まる期待。アプローチの9日は昼に十勝豚丼、夜にデカ盛りラーメンを食ってエネルギー貯蔵に努め、そして気温15度のなか層雲峡に野宿。

これから一週間、レトルトと棒ラーしか食えんのだ…。 翌朝ロープウェイで黒岳登山口へ。あいかわらず天気が良くない。しかし初日の活力で雪渓や渡渉を楽しみながら黒岳、北海岳を越える。

北海岳を登るころから雨風が強くなり、気温4度ということもあって過酷さに会話が消えていた。風と雨がレインウェアを打つ音、そして重い足音が延々と続く…。 この後旭岳の登頂を諦め、急いでテントを張って暖をとった。なかには低体温症寸前で気が触れそうになったメンバーもいた。火は本当にあたたかい。

2日目の11日。朝2時間程度待機し、雨風がかなり弱まったので行動開始。北海岳に帰ってきたところで雲の切れ間に青空が!青い、青い!ダウンを兼ねた撮影会がはじまった。

これが境に勢いがつき、北海岳から出発して白雲岳ー平ヶ岳ー忠別岳を一直線に通過。

地図が変わっていく瞬間の達成感よ。 3日目の12日はついに日本百名山の一つトムラウシを登る日だ。化雲岳前ででかい熊糞を二つ発見、怖い

クマ対策に歌を歌ったりしながら点在する池を通り過ぎると、岩場が増えてきた。トムラウシだ。下からトムラウシを見上げた時の興奮はやばかった。岩場を登っているうちに雨風が強まっていき、頂上に着いたころには1日目を連想させる悪天候に。それにガスで視界が悪く、景色も望めない

ということで、いそいで下山してキャンプ場へむかった。ここで、13日の天気悪化を想定して停滞が確定! 停滞日の13日はテントが水没するなどの多少のトラブルはあれ、午後からは晴天。行動しとけばよかったという冗談も出てくるくらいの穏やかな一日。思えばこの日が唯一のんびりとした時間で、みなテント場でおもいおもいにくつろいだ。

夕飯前にはカラ身でトムラウシリベンジもした。神々の遊ぶ庭、名前に違わずものすごい絶景だった。

ここで、台風10号の接近で今後天気が崩れることを考え、予定を大胆に変更。5日目の14日は本来オプタテシケ手前まで歩く予定であったが、これに次の日のオプタテシケーベベツ岳ー石垣山を追加し、推定行動時間16時間のてんこ盛り日程を完遂した。足はふやけてフニャフニャで、靴を脱ぐと歩けないほど痛い。そこまでしただけあって、避難小屋に到着した時の快感は格別だったな。

6日目の15日もまた、二日分の行程を一日でおこなう超日程。朝3時に出発して、夕方5時に無事下山した。この日は合宿の最後にふさわしい晴れの日で、晴れた山を見る経験のなかった一回生松尾松浦にとって忘れられない絶景をいくつも目にした。

昨日の痛みをそのままに、ひたすら足を動かした。最後はみんなテンションがおかしくなって、変な歌を流しながら泥まみれの湿地帯をダッシュしていた。

下山後温泉に入ったのも、地元の方が家に泊めてくださったのも、全部楽しかった。一日停滞したのに一日早く下山するというバグ合宿、自分の中で絶対に忘れられない経験の一つとなった。

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